転載 4. [俳句]
春待ちの句抄
01.冬の蠅壊れかけゆく人の影
02.思ひ込み始めるベルや草城忌
03.春の雲ひとりで生くる是非を問ふ
04.水餅や雪うっすらと積もりけり
05.春隣 机の向きを変えてゐる
06.茶を啜る三寒四温夢の中
07.バラの棘 六十路の半ば過ぎにけり
08.ゆくりとも君の面影 冬日和
09.憧れは冬青空といふ奈落
10.空っ風さう読ませたく鶏揚げて
11.時雨るとき天地一色こころ消ゆ
12.温石を抱いて眠る夜明け前
13.舞ひ上がる苦しみの果て鰯挿す
14.柊の枝も無いのに厄払ひ
15.はや咲きの梅醸せるや年の明け
16.春を待つ雀の子等や花の岸 (・・・季重なりの失敗作 )
17.落下傘待ちくたびれて蛇苺
18.梟の夢や狩場の成れの果て
19.鼻水を啜って夜の舞踏会
2019-06-20 16:07
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0