持ち時間(20句連作) [川柳]
県文芸の応募作です。投稿してずいぶんになるし、締め切りからも20日以上経つので、こちらに掲げてもいいかと思いまして・・・「余生」などとはとてもではありませんが、云える齢と思っていませんので「持ち時間」としました。
巻きついた枷をほどいて荷を下ろす
歯車を切り換えながら歩きだす
カタルシス覚めた目で見る半世紀
ももしかも百歳という持ち時間
一切は途上そのもの春返る
はみだしてゆくDNAに導かれ
螺旋階段目の前で消えてゆく
持ち時間何を拾うか面白い
羅針盤狂いだしても楽天家
平等に万人の手に今がある
若さとは今を感じる心持ち
しなやかに惑う心が融けてゆく
身に残る棘を抜いては捨ててゆく
今はまだ旅の白衣に用はない
ゆきずりの恋わが持ち時間待ったなし
古希にまだ手が届かない深呼吸
後期高齢まだ見ぬ世界待っている
みな違う老いという名の風まかせ
持ち時間フル活用のピンコロリ
生臭い海泳いでる泳いでる
実感は実感なのだけれども、恐らくこれは撥ねられるに違いありません。自由題とはいえ、テーマが大きすぎたのかもしれません。もっと練るべきだったかな?・・と今にして思います。
2019-08-22 02:04
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