立秋以後 [俳句]
梅雨が果てて 炎天がすさまじかったのに、暦は秋を告げる。今日なんかようやっと その気配が寄ってきたのだが。しばらくブログから遠ざかっていたので、晩夏の気分を思い起こしたくてノートを読み返してみた。
真夜更けて麦茶すすれば はずく啼く
一服のマッチ擦るとき火蛾の舞ふ
雨白く夏の色消す夕まぐれ
二句目は19日付の長崎新聞の俳壇に採用されました、運よく・・。小さな白っぽい蛾でしたけど、火に飛びこむ蛾のイメージに変えてみました。立秋のあとの句を並べます。残暑と云うよりも真夏の気分が強かったので季語は夏のものです。
昼寝覚 波の音聞く岩の陰
輪郭の際だつ雲や草田男忌
熱帯夜 猫の寝息と星明り
※草田男忌・・中村草田男の忌日 1983-8-5 人間探求派の一人と称され、芸と文学の融合を提唱。
秋暑し岩肌ぬれて蝶憩ふ
ひぐらしを聞いて南無なむ経を読む
濃緑(こみどり)の闇に分け入る初嵐
秋の雨ほつとひと息街の昼
ひぐらしの止むとき波の音しづか
脛なでる見えない風と虫の声
2019-08-22 01:33
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